すっかり白けて相撲が嫌いになってしまった
大鵬時代から相撲が好きだった自分。
長男が小学生の時、担任の先生の家庭訪問で、「スポーツは何が好きですか」と訊かれて「相撲です」と答え、なぜか長男は相撲部に入れられた。要するに先生は五年生から部活に入らなくてはならないので、その話の流れで、スポーツは何が好きですか、と言われたのだった。
母親の頓珍漢のおかげで、相撲部に入れられた細くてヒョロヒョロの身体つきをして、運動が苦手だった長男は、身体のデカイ、力自慢の子たちに毎日ごろごろと転がされ時には骨折するほど投げ飛ばされる目にあった。
後年、長男は、「まったく、ぼくは生きながら喰われ続ける地獄の体験をした」と苦笑しながら言ったもんだ。この長男は、中学生の時には私が置き捨てられていく猫をみんあ保護してしまい風変わりな暮らしになっていることで、いじめの嵐にも襲われた時期があったのだが、いずれも、「いやになった」「怖い」「困った」「親のせいだ」などおくびにも出さず小学校も中学校も皆勤した。
中学校の時なんか、担任に、「Tくんがいじめで教室の壁が血に染まったほどになった」と告げられるまで、私はなんも気づかなかった。担任に言われて、「大丈夫? 学校どうする?」とおろおろと気遣ったら、「別に、彼らは何もわかってないだけなんだよ、気にすることないよ、そのうち卒業もするしさ」とケロリとしていた。
相撲が好きな話しだったのにずれた。
相撲に戻すが、とにかく長年相撲ファンだった私、今回の千秋楽の白鳳の横っ飛びにはぶったまげた。
「おー!」と思わず叫び、白鵬ファンの継母が拍手をするのを、「白鵬はゲスの極みだ!」とマジで怒った。
その後の優勝インタビューで泣いたのを見た時は、不愉快の極みに達してテレビをぶっ叩いた。テレビが見えなくなった。
悲し気な継母はその後咳き込みゼェゼェと息が荒くなった。
それでも怒りはおさまらなかった。
もう二度と相撲は見ん!!!
継母には可哀想なことをした。
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昔からの友人たちが、「たくさん犬猫を保護し世話して、そのうえ、義理のお母さんの介護をして、あなた、本当にエライ」と言ってくれるが、こうした日を知ったら、私がいかに自己中心にのうのうと暮らしていることを知って、二度とエライとは言わないだろう。そうなったら大変いいことだ♪